モチベーション過程説
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人間は個人的価値観を絶えず変化させるダイナミックな存在である。組織への貢献・働くことへの意欲も変動的であり、その過程について考察する。
弱点:合理人仮説(人は自分の利害について必ず最適な判断をする、不利になる行動はしない)が前提である
- 公平説
努力がライバルと比べて公平に報われているか。という個人の認知がモチベーションに影響すると考える。
- 分配的公平(分配された報酬・決定事項に対して個人が感じる正しさ。他者の受けた報酬・その人の努力と自分のものを比べる・・衡平理論)
- 手続き的公平(報酬が配分・決定されるまでの手続き・過程について個人が感じる正しさ)
- 相互作用的公平(結果に至るプロセスでどれだけ個人的配慮・誠意が示されたか)
- 強化説
個人の行動は適切な報酬を適宜受けることで頻出するようになる。
ポイント:報酬と罰のタイミング
- 期待説
個人が、努力についてニーズを満たせる可能性がどれくらいあると認知することがモチベーションに影響を与えると考える。
努力すれば相応の成果が得られるという「期待」×その成果が報酬につながるという「手段性」×その成果がその人にとって価値ある報酬である「誘意性」=モチベーションの強さ
努力→(期待)→成果→(手段性)→報酬(誘意性)
※ 3点は積算的関係にある
ポイント:全て個人の認識による
- 目標設定モデル
意思決定に参加ができるとき、自分の能力・資質から達成可能な目標を立て、成し遂げ、評価を得て、新たな目標を立てる循環がモチベーションが向上すると考える。
目標は具体的で挑戦的な物がモチベーションを喚起する。
ポイント:目標へのコミットメント/自己効力感(過去の体験から課題を達成できるという確信・期待のこと)